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2018
神楽坂らしい風情が感じられる兵庫横丁の石畳。その一番奥でカウンター7席のみの小さな鮨屋「すし ふくづか」が3月3日にオープンしました。神楽坂で深夜のみ営業するラーメン店「中華そば まる田」店主の藤森大輝さんと、六本木などの寿司店で腕を磨いた福塚寛希さんが開いた同店。先日「かずまちゃんラーメン」を訪れた際にこちらのお店を教えていただきました。
店内は落ち着きのある上質な空間となっており、料理とお酒の香りと温度を楽しんでいただけるよう、夜はさらに照明の明るさを落としておられるのだとか。装飾は花のみというシンプルな内装は美しくとても上品で、箸置きもわざと置いておられないあたりにも強いこだわりを感じます。
昼のメニューは「上ばらちらし」(1,800円)と「特ばらちらし」(3,600円)のみ。夜はつまみや握りなど37品で構成する「おまかせ」(19,000円)と、料理に合わせてシャンパンやワイン、日本酒など約9種類を提供する「おまかせ&ペアリング」(25,000円)の2コースがありますが、事前に予約する際に希望を伝えればある程度ご対応いただけるそうです。
こちらの「ばらちらし」は温かいごはんが使われていることにまず驚きます。関西では蒸し寿司も一般的ですが、東京では珍しいですよね。色や見た目ではなく、旨みにこだわって選んだマグロはもちろん、ほかの具材もみな美味しかったです。赤酢のまろやかな味わいに、おろしたてのワサビがいいアクセントになっていました。
料理が美味しいのはもちろん、神楽坂や六本木にある系列店のお話や「かずまちゃんラーメン」の看板制作秘話など、福塚さんのお話もとても楽しかったです。ちなみに同店のオープンに合わせて「中華そば まる田」も1階に移転していますのでお間違いなく。
<2018年9月12日追記>
絶品「ばらちらし」が新しくなったと耳にし、今日は神楽坂の路地奥にある小さな鮨屋「すし ふくづか」へ。石畳が風情を感じさせる兵庫横丁の一番奥にあり、カウンター7席のみの上質な空間はまさに隠れ家。料理とお酒の香りと温度を楽しんでいただけるよう、あえて照明の明るさを落としているのだとか。築地「やま幸」から仕入れた青森県大間釣りの素晴らしいマグロが出迎えてくれ、料理への期待がさらに膨らみます。
本日いただいたのは1,800円の「上ばらちらし」。まずは胡麻の風味豊かな「焼き胡麻豆腐」から。福塚さんが一つ一つの具材を丁寧に仕上げていく様子を眺めていると、待ちに待った「ばらちらし」が出来上がりました。大間の本鮪、佐賀の真魚鰹、角島の九絵、尾鷲の目一鯛、釧路の鱒の介、長崎の白烏賊、佐賀の蛸、厚岸の螺貝、天草の小肌、対馬の穴子、三陸の鮭卵、奥久慈の玉、愛知の芽葱、有明海の海苔、青森の黄味朧、埼玉の胡麻、秋田の胡瓜、高知の生姜、茨城の干瓢など、日本各地から集められた素材は豪華の一言。これらのネタが46度に温められた赤酢のシャリと一体となり、さまざまな食感・旨味・香りを感じさせてくれます。天城・安曇野・奥多摩の3種の山葵を使ったという山葵漬けもたまらない美味しさで、お酒を我慢するのが大変でした。
店名:すし ふくづか
ジャンル:寿司
TEL:03-5579-2860
住所:東京都新宿区津久戸町3-5-2階
営業時間:12:00〜14:00(L.O./13:30)、17:30〜23:30(最終入店/21:30)
定休日:水曜日
席数:7席
オープン日:2018年3月3日
文・写真:渡邉達朗
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